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【A5】
和牛肉の最高等級として、誰もが一度は耳にしたことのある言葉だと思います。
しかし実は、A5の中にも“段階”があることはあまり知られていません。
和牛肉の格付けは
・歩留等級(A〜C)
・肉質等級(1〜5)
この2つの評価によって決まります。
そして肉質等級を大きく左右する指標のひとつが、BMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)。
霜降りの入り方を示すもので、No.1からNo.
A5等級に該当するのは、BMS No.8〜No.12。つまり――「A5・BMS No.12」
これが、現在の評価基準における“最高到達点”です。
この肉質等級はあくまで、枝肉断面における「見た目の評価」に基づいた基準で、味そのものを直接測る指標ではありません。
ただし、『A5等級=美味しくない』という意味では決してなく、霜降りの口溶けや脂の甘さに魅力を感じる方も多い。
それもまた、和牛が持つ大きな魅力のひとつです。
また、高級食材である牛肉において、見た目の美しさが重要な要素であることも、また事実。
味に直結しない部分であっても良い枝肉を見極めるための大切な判断材料になります。
その上で、格付けの数字だけでお肉を判断するのではなく、どんな人が、どのような思いで牛を育てているのか。
その背景を何より大切にし、生産者様とお客様を繋ぐ。それが、私たち精肉店の大切な役目だと考えています。
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そして、2026年現在。全国的に和牛の改良が進み、肉質はこの十数年で大きく向上しました。
2010年代初頭、黒毛和種去勢牛におけるA5等級の割合は、全体の約2割程度。それが現在では約7割にまで達し
「出荷されればA5に格付けされること自体が特別ではない」そんな時代になっています。
これは、非常に大きな変化です。
かつては、「A5黒毛和牛使用」と掲げるだけでその店は“特別な存在”でした。
それ自体が、ひとつの価値だった時代があったのです。
しかし今では、A5等級の使用はもはや前提条件。だからこそ問われるのは
“その先で、何を選んでいるのか”という点です。
当店では、格付けをひとつの指標として捉えたうえで、実際に生産現場へ足を運び、生産者様から直接
飼養管理への考え方や餌の工夫、牛舎環境などのお話を伺い、信頼する食肉卸会社を通して、お肉を仕入れています。
当店でお取り扱いしているお肉を生産される永楽牧場様は、霜降りが高く評価されてきた時代の流れの中で
霜降りを否定するのではなく、『脂身と赤身』
生産の背景まで知っていただくことで、お肉の価値も、口にしたときの味わいも
きっとこれまでとは少し違って感じていただけるはずです。
なお、精肉店・レストラン店内およびメニュー表内にて永楽牧場様の取り組みについて
ささやかながらご紹介させていただいております。
お食事の前後にお読みいただけましたら幸いです。
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※本文中の和牛格付割合に関する数値、牛脂肪交雑基準図は
(公社)日本食肉格付協会の公表データを参照しています。


