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品川駅港南口から徒歩わずか3分。
高層ビルが立ち並ぶこの街に、日本最大規模を誇る 東京都中央卸売市場食肉市場(芝浦屠場)があることは あまり知られていません。
 
ここでの1日の最大処理頭数は 牛で約350頭、豚で約1,600頭。
全国から集まった牛や豚がと畜・上場され 、ここで形成される価格は、日本の食肉相場の“基準”となります。
東京のど真ん中で 今日も静かに日本の食を支える現場が動いています。
 
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屠畜(とちく)とは、 家畜が食肉へと姿を変える最初の工程です。
牛や豚の状態を見極め、 短い時間で意識を落とし、放血する。
 
一つひとつの判断と動作に迷いがあれば、 家畜に余計な苦痛を与えるだけでなく、 そのまま肉質にも影響します。
 
処理が遅れれば、風味や色合いは損なわれる。
反対に、迅速かつ丁寧な処理がなされるほど、 肉は澄んだ色合いに仕上がり、臭みも出にくくなる。
命をいただく現場に求められるのは、 スピードと正確さ、そして揺るがぬ集中力。
 
現場で働く方々は、 単に家畜を“屠る”のではありません。
お肉として最良の状態へ導くための、 極めて専門的繊細な仕事を担っています。
それでも、この仕事には 否定的な視線が向けられることもあるといいます。 血や死を扱うことへの抵抗感。
そして、かつてその仕事が社会的に避けられてきた歴史。
 
けれど、彼らの仕事がなければ、 私たちの食卓にお肉が並ぶことはありません。
見えない場所で、 黙々と責任を果たしている人たちがいる。 その事実だけは、 忘れてはならないと思います。
 
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東京都中央卸売市場食肉市場(芝浦と場)には 併設施設として 「お肉の情報館」があります。
牛の品種の違いにはじまり、どのような環境で飼養され どのような工程を経て食肉となるのか——
飼養管理からと畜までの流れを 映像資料や実物大模型を交えながら わかりやすく学ぶことができます。
 
“お肉”になるまでの背景を、 感覚やイメージではなく、 事実として知ることができる場所です。
 
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今回の東京視察にて、空港へ向かう前に立ち寄りました。
肉屋として、家畜が食肉になるまでの現場を 映像資料を通して改めて学ばせていただきました。
 
産地に近い場所で仕事をしているからこそ、 命の距離は決して遠くありません。
それでも流通の中にいると、 どこかで実感が薄れてしまう瞬間があるのも事実です。
 
日頃取り扱う肉の向こう側にある 現場の緊張感と責任。 それを忘れずに これからもお肉を扱っていきます。